ノリヲーラ二世、GK22 古田

そして後半開始。
9月後半の32.8℃という暑さの中でのゲーム、
この高知の暑さが両チームを苦しめます。


後半になっても山形ペースは相変わらずでした。
しかし、前半と比べて明らかにペースダウンしているのが分かります。
徳島の運動量も多少落ちましたが、落ち方が山形ほどではなかった事と、
徳島が先制点を得て余裕を持っていた事、
そしてハーフタイムの間の修正が効いていた事から、
徳島と山形のペースはほぼ同等となっていました。


そして後半21分。
山形ゴール近くで徳島がスローインを得る。
山形ディフェンダーのフォーメーションが整うよりも一瞬早く、
MF11 片岡が素早くスローインを放り込む。
スローインを受けたのはFW18 羽地。
その羽地がゴール前にボールを放り込む。ニアサイドには誰もいない。
しかしファーサイドから誰かが走り込んで来る。
誰だ!?FW13 小林だ!
DFに囲まれ体勢を崩しながらも、体全体を投げ出すようにボールに喰らいつき、
爪先で触ったボールはそのままゴールに突き刺さる。徳島追加点。
小林が“自らの得点”という、先週の忘れ物を取り返しました。


その後、もう攻めるしかなくなった山形は
全員で攻めに転じるが、徳島必死のディフェンスで守り続ける。


特に前回の横浜FC戦、今回の山形戦で成長が見えたのはGK22 古田。
GK4人中3人が怪我で離脱という状況で、その3人に遜色ない動きを見せてます。


同僚曰く「徳島にはノリヲがいるのが怖い」と、事ある毎に言ってましたが、
そのノリヲは仙台戦で怪我し、今回はいません。


しかし、ノリヲの魂はGK22 古田に乗り移ってたようです。
特に山形FWと1対1になった場面を何度か片手1本で防ぐ場面を見せました。
まさにノリヲが見せるガッツ溢れるセービングそのもの。
DF陣を鼓舞する姿も誇らしげ。いいルーキーを手に入れました。


※この試合後、徳島に2人のGKが加入しました。
 一人は甲府からレンタルで獲得したGK32 島津 虎史。
 もう一人は高知大所属で特別指定選手に認定されたGK31 内海 宏昭。
 この2人が加入しましたが、今怪我で離脱している選手を含めて、
 レベルの高い競争をしてもらいたいと思います。
 …しかし、一気にGKが豊富になったな。


そしてこのまま無失点で終わるかと思った後半終了間際のロスタイム、
山形MF永井が個人技で徳島DF陣を抜き、1点を返す。
もう1点と、ボールを持って慌ててセンターサークルに戻る山形の選手達。


しかし、この直後に長い笛が吹かれ、試合終了。
徳島、3位の山形相手に2-1で勝利!


この結果、山形は勝ち点50で3位のまま。徳島は勝ち点41で7位に浮上。
徳島は2位は難しいが…3位には手に届きそうな位置まで来ました。


残り11試合、試合数は少なくなり、J1昇格争いも過熱すると思いますが、
この中で徳島の勝利は、J1昇格争いに少なからず影響を及ぼすかも知れません。
3位争いに加われただけでなく、上位とも互角の戦いを見せる事ができた事は、
他の昇格争いをしているチームにとってもプレッシャーとなるでしょう。
上位チームに“イヤな相手”と思われれば最高。


さぁ残り11試合。
徳島J2初シーズン、やれる所までやって欲しい。


ちなみに…
試合終了後、その同僚に試合結果を見せたところ、
その顔からは試合前に見せていた余裕はすっかりなくなってました。
今回は“正真正銘に”勝たせてもらいましたぜ。


いじょ。