ルカ・トニの特徴

ルカ・トニの特徴を簡単に説明。

先述しましたが…デカい!!

193cmの身長はそれだけで武器です。
昔はその武器を上手く生かしきれず、
かつて所属したトレビゾのカヴァジン監督から
「ただの木偶の坊」と酷評されたりもしましたが、
今やプレーに磨きがかかり、ターゲットマンとしては優秀。
ボールを出す先に困ったらとにかくルカ・トニに出せば何とかしてくれます。

高いボールキープ力

一度懐にボールを収めると物凄いボールキープ力を発揮します。
何しろ、ペナルティエリア内で一度ボールを納めるとなかなか離しません。
ディフェンダーを背負ったままシュートを打ったりします。
これは、身長の高さや体格の大きさもそうですが、
どちらかと言うと足元の巧さに因るものが大きいと思います。

頭、右足、左足、シュートのバリエーションの多さ

FWによっては右足が強い、左足が強い、ヘッドが強いという特徴がありますが、
この選手はそういう特徴がありません。
て言うか、どれでも決められるのが特徴です。
セリエAデビュー当時は、その身長に似合わずヘッドが下手だったのですが、
セリエBに移籍した頃からヘッドの性能が格段に上がりました。
セリエAに昇格してもそれが水平展開された結果、
どんな体勢からでもシュートが狙えるようになっています。
GKにとってはイヤな相手でしょう。どこから来るか分からないので。

狡猾さと自己犠牲の精神を併せ持つオールラウンダー

ゴールに対する意識は人一倍強く、
どんな体勢からでもシュートを狙ってきます。
2005シーズン第8節、パルマ戦での2点目のゴールは特にそれが出ていて、
フェルナンド・コウトのクリアミスを察知し、
それを奪ってゴールに繋げる所なんかはストライカーの狡猾さを感じます。
しかし、狡猾さだけではなく前線から守備にも貢献し、
また、ポストプレーで周囲の選手を活かせるのも強み。
この辺はブレシア時代にR.バッジョとコンビを組んだ経験が活かされたのでしょう。


ビッグクラブでの経験がなく、日本での知名度はそれほど高くありませんが、
イタリアでは徐々に知名度が高まっています。
代表やクラブでの存在感も高まっているのがその要因でしょう。


なにせ、フィオレンティーナの総得点27のうち、15点がルカ・トニが挙げた得点、
それ以外の得点にもかなりの率で絡んでいるので、
チームにでのウェイトは非常に高くなっています。


さらに代表での地位もW杯予選序盤は“スーパーサブ”的扱いをされていましたが、
今やジラルディーノと並んでアズーリのエース候補となっています。
ジラルディーノだけでなく、ヴィエリデルピエロイアクィンタとの争いもありますが、
現在のルカ・トニにはそれに勝てるだけの力を持っていると感じます。


最初の頃は「W杯出たら楽しいだろうなぁ」程度に思っていましたが、
その夢は現実味を帯びてきています。
花開く前から見続けてきた選手が、ここまで成長するとは思いもよりませんでした。
多分これが、サッカーを見る人間にとって
一番最高の事なのではないかと思います。


ルカ・トニの今後の活躍を祈って。


いじょ。