明徳義塾 甲子園出場辞退

まずは時事通信社の一報から。

明徳義塾、不祥事で甲子園辞退=異例の事態、高知が代替出場へ−高校野球

 第87回全国高校野球選手権(6日開幕、甲子園球場)に高知県代表として出場する予定だった私立明徳義塾高校高知県須崎市)が4日、部員の不祥事が判明したため、日本高校野球連盟に出場辞退届を提出し、受理された。代表決定後の出場辞退は、夏の選手権では初めて。
 明徳義塾高は大会第5日の10日、2回戦で日大三高西東京)と対戦することが決まっていた。日本高野連では大会規定に基づき、高知大会準優勝校の高知高(高知市)に出場を要請し、内諾を得た。4日午後の運営委員会で正式決定する。
 日本高野連によると、今年4月から7月にかけて明徳義塾高野球部員11人が寮内で喫煙。さらに5月から7月にかけて、1年生部員が上級生6人から正座をさせられたり、腕や胸をたたかれるなどの暴力を受けたことが、1年生部員の保護者から告発されていた。
 馬淵史郎監督、野球部長らは野球部内で解決を図ろうとして、学校長や高知県高野連に報告していなかった。外部からの投書で、日本高野連が事実関係の確認を急いでいたという。
 明徳義塾は2002年の同選手権で全国制覇。今年の大会に8年連続12度目の出場を果たす予定だった。 

ニュースでこの話を聞いた時にはびっくりしました。
昨日組み合わせ抽選会が終わり、日大三高との対戦が決まったので、
優勝候補同士、屈指の好カードになると思ったのですが…。


喫煙と暴力事件という事ですが、
暴力事件…ってこういう事は体育会系クラブではよくありそうな話ですが。
ただどちらにせよタイミングが悪い。


ここには書いていませんが、県大会の1週間前には
監督も部長も事態を把握していたとの事。
上手くやれば隠し通せるのではないかと思ったのでしょうが、
本当なら発覚した時点で辞退を考えるべきではなかったのでしょうか。
事後処理が非常にマズかったと思います。


それよりも気の毒なのは、事件に関与していなかった選手達。
目標の甲子園の切符を掴み、いよいよ開幕…といった状況での辞退。
この日のために頑張ってきた選手達はやり切れないでしょう。
この記事からも悔しさやショックの大きさが分かります。asahi.comより。

練習後に知らされ「なんでだよー」と涙 明徳義塾の選手

 野球強豪校として知られる明徳義塾(高知)が第87回全国高校野球選手権大会の出場辞退を決めたことに、選手や関係者に衝撃が広がった。前日の組み合わせ抽選会で、日大三西東京)との好カードが決まったばかり。部内の不祥事と、それを報告しなかった結果が、選手たちに重くのしかかった。

 明徳義塾は4日、午前8時半からの兵庫県西宮市の津門中央公園での練習を1時間ほどで切り上げ、市内の宿舎に戻った。午前9時50分から、馬淵史郎監督が食堂に約30人の部員を集めて約10分のミーティングを開き、事情を説明した。馬淵監督は「お前らを守ろうとしたが残念だ。私は学校を辞めざるを得ない」などと伝えた。食堂からは選手らのすすり泣きが聞こえた。

 部屋に戻った選手らは「なんでだよー」と涙を流し続け、突然の事態にどうしていいか分からない様子だった。

 午前11時半ごろ、宮岡清治部長が、宿舎に詰めかけた記者団に「大変申し訳ないと思っている。今後のこともあるが、心を改めて元気にやっていきたい。ほかの高校球児や高野連に申し訳ない」と話した。

甲子園という舞台のために邁進している選手達を見ていて
なかなかこの事が言い出せなかったという気持ちは分かります。
しかし、自分達が勝ち取った甲子園への切符を、
自分達の知らないところで失ってしまうのは、
当の選手達はやり切れないでしょう。


やってしまった事に対して、さすがに“お咎めなし”とはいかないでしょうが、
今回こういう形で甲子園の切符を失ってしまった選手達には、
この逆境に負けず、再び切符を掴むその日まで、頑張って欲しいと思います。